Elämäプロジェクト

フィンランドを感じながら自分対話リトリート in 岐阜・飛騨高山
をコンセプトに3月の三連休(19日〜21日)に開催します!

🇫🇮フィンランドを感じるポイント】
🚩フィンランドと中継を繋ぎます 
🚩自己対話ワークショップはフィンランドのライフコーチが講師 
🚩フィンランドや北欧のライフスタイルや教育に関する図書をたくさん用意します 
🚩焚き火をします(直火可能) 
🚩サウナも入れるかも!?

「わたし」って何がしたいんだろう?
「わたし」らしさってなんだろう?
「わたし」はどんな生き方をしたいんだろう?

一人では路頭に迷う自分への問い。

この3日間プログラムは、飛騨高山の山々に囲まれた木の香りが漂う宿泊可能の大型一軒家施設「太陽の家」で、自然の中で自分を見つめる3日間を提供します。

焚き火をしながら、
料理をしながら、
一人で読書しながら、
仲間と対話しながら、
飛騨高山の山々に囲まれた大自然の中で、ゆるゆると自分対話してみませんか?

日時:2022年3月19日(土)〜21日(祝)
場所:岐阜県高山市
定員:8名
宿泊:高山市太陽のいえ(大きなログハウス、収容人数は20名以上。個室あり)

▼詳細・お申し込みはこちら▼
https://elama.be/workshop/elamaretreet-hida/

※本記事は、2021年2月10日にWebメディア「よむエラマ」に掲載された記事を、アーカイブ記事として本日掲載しています。

朝起きたときから仕事のことを考えている。
昨日は何をしていたか思い出せない。
最近大声で笑ったのはいつだっただろう。

あなたは、どうですか?

フィンランドをお手軽に日常へ

はじめまして、こんにちは。
わたしは大阪で企業の人事をしています。新卒採用や中途採用をして、今は社内教育の担当です。いろんな部署の話を聞いて、オーダーメイドの研修を作っています。
従業員は、18歳から70歳まで、営業・製造・サービス職といろいろな人がいます。ときどき頭を抱えることもありますが、人の多様さがとても面白い仕事です。

さて、今回はわたしがやってみたフィンランドのコーヒー習慣をご紹介します。

きっかけは、最近、自分の気持ちが不安定になったことでした。休日にも、仕事のことや人生のこと、妙な焦りばかりが頭をめぐります。
本当は一瞬一瞬をかみしめて楽しんでいたいのに、目の前のことに集中できません。そして一番困ったのはその原因がわからないこと。原因が不明だと直すこともできない。
こんな生活はいやだ……どうしたら……と悩んだ末にたどり着いたのは、

「憧れのフィンランドを、日常に入れてみたら癒されるのでは?!」

シンプルかつ雑な思いつきでした。
実は数年前に偶然フィンランドを訪れてからハマってしまったわたし。
”豊かで幸せな生き方”と称されるフィンランドをお手本にしたいと憧れていました。

そして、今回始めたのが仕事中のコーヒー休憩です。

フィンランドの人はコーヒーが大好き。一人当たりのコーヒー消費量は、なんと世界第2位です。
フィンランドの法律では、4~6時間の労働につき1日1回のコーヒー休憩をとることになっています。6時間以上労働する場合は2回で、午前中に1回、ランチをはさんで午後に1回がスタンダードのようです。
フルタイムで働くわたしなら、1日2回コーヒー休憩をとれることになります。「こまめに休んでね、コーヒーでリラックスしてね」と義務付けるなんて優しい法律ですよね。

じゃあ、わたしも平日の仕事中にコーヒー休憩をとってみよう!
ついでに朝やランチタイムにもコーヒーを飲んでみよう!

ということで、なんだか疲れている会社員がフィンランドのコーヒー休憩をやってみました。
さあ、はたしてどうなったでしょうか?

コーヒー休憩がある生活

毎日は難しいので、まず3日間やってみました。
我が家にコーヒーメーカーはありませんので、身近なコンビニコーヒーでチャレンジです。どこでも淹れたてが飲めるって素晴らしい。

とある1日は、こんな感じでした。

AM8:00
電車一本分はやく家をでます。
道沿いにあったローソンでコーヒーを買って、駅までのベンチに座ります。
両手でコーヒーを持って温まります。
手がふさがるのでスマホは開けません。

AM11:00
パソコンにアラームをセット。
仕事に集中していても画面ポップアップが出てコーヒータイムに気づけます。
次は会社裏のファミリーマートのコーヒーです。
イートインコーナーは人が多かったので道の隅で。
閉まっているお店のひさしの下で飲みました。

PM1:00
同僚と近くの大型オフィスビルの和食屋さんへ。
地上30階建てで、5階まで吹き抜けになっている大きなロビーがあります。
そこにはセブンイレブン。挽きたてが売りだそう。
ランチ後には一人でコーヒーを買いに行きました。
5階の手すりからロビー全体を見下ろしながら飲みます。
以前は人があちこちで談笑していましたが、今は世情もあってか人はまばら。
みんな足早に通り過ぎていきました。

PM3:00
そろそろ集中力が切れてきました。
糖分をとろうとチョコを取り出します。フィンランドの人はチョコもよく食べます。消費量で世界第5位になったことも。
給湯室にあるインスタントコーヒーをほしい分だけ作りました。
5分だけ階段の踊り場で。完全に怪しい人です。
チョコの甘さとコーヒーの苦さに励まされ、もうひと頑張りです。

PM7:00
お仕事は終了。自動販売機で缶コーヒーを買いました。
コートのポケットに入れてカイロがわりに。
ほどよく冷めたところで駅のホームで休憩。
家で飲んだ方がゆっくりできるのでしょうが、外で1日を終えたかったのです。
今日もがんばったと自分を褒めて帰路につきました。

というわけで、数えてみれば1日5回コーヒー休憩がとれました。でも、毎日必ず5回とっていたわけではなく、2回や3回の日もあります。回数を決めると「守らねば!」と義務にしてしまうので、あえて回数は決めませんでした。それでも1日2回はコーヒー休憩をとりました。

わたしのペースを取り戻す

3日間やってみて、気づいたことがあります。
それは、わたしが止まってコーヒーを飲んでいるとき、周りは動き続けていることです。

朝、ベンチに座っているとき。目の前を出勤する人たちが通り過ぎていきました。
昼間、道端に立っていたとき。道路をいきかう自転車や車、すれちがう人たちがいました。
夜、帰るとき。帰宅を急ぐ人たちがたくさん電車のホームへ降りていきました。

道行く人は、みんな前だけ見て足早に進んでいます。でも、コーヒー休憩をするには、立ち止まらなければコーヒーがこぼれてしまいます。過ぎ去る人の波と、コーヒーを飲むため止まっているわたし。自分だけ別の時間の流れにいるようでした。
それはとても気楽で安心する気持ち。久しぶりに肩の力を抜くことができたのでした。

このとき気づいたのは、実は、自分はずっと、「流れについていかないと」と焦り緊張していたことです。コロナで急速に変わる世の中、流行りの俳優、ツイッターのトレンド新しい生き方などなど…。早さに対応しないと取り残される不安がありました。
でも、本当はそれはわたしのスピードではなかった。コーヒーを飲む時間が、自分自身のペースを取り戻させてくれたのです。

”豊かで幸せな生き方”のひとつの答え

今回、コーヒー休憩をやってみて。
最初はフィンランドの”豊かで幸せな生き方”を真似したかったわたし。なんだか疲れる日々の癒しになればと始めました。でも、実際にわたしがコーヒー休憩で知ったのは、世の中の流れについていけない自分の焦り。憧れの”豊かさ”には全然及ばないものでした。

ですが、”立ち止まって自分を見つめた”ことだけはよかったなと思います。未熟ながら自分のペースを思い出すことができました。”コーヒーを飲む”こと、ではなく”自分を見つめる”こと。そこはフィンランドの人々と一緒だったかもしれません。

わたしは、豆を挽いてドリップする淹れたてコーヒーは作れません。
身近で手早いコンビニのコーヒーを選んでしまいます。
でも、背伸びして北欧の豊かさを真似しなくても、わたしの日常の中にフィンランドのエッセンスを入れていける。そこから自分なりに感じたものが積み重なって、ようやく私自身の”豊かさ”になるのかもしれません。

さあ、まずは明日の15分。あなたも一杯のコーヒーを。

Text by ひらふく(おとな教育の実践人事)

■note「よむエラマ」で本記事を見てみる

エラマプロジェクト石原です。
2021年12月5日(日)開催の北欧フェスin清見(岐阜県高山市)に、エラマプロジェクトが以下の2つの催し物で出展しました!

■午前:フィンランドのデザイン体験ツアー(満席御礼!!)
■午後:フィンランド式エラマ図書館(飲食OKの対話の場)


【開催概要】
◆日時
2021年12月5日(日)10:00〜15:00
◆場所
ウッドフォーラム飛騨
岐阜県高山市清見町三日町165
◆天気
快晴!直前の予報では曇りでしたが、気持ちの良い天気でした!
◆ポイント
・北欧フェス全体の来場者は500名超! 飛騨地域においてとても大きなイベントとなりました
・遠くは車で2時間の岐阜市からも来場。北欧や豊かな暮らし、そして清見の人たちのパワーが結集したイベントとなりました

フィンランドのデザインはお洒落が魅力じゃない。豊かな暮らしを目指したデザイン

午前中は、石原侑美がガイドを務める「フィンランドデザイン体験ツアー」を開催。当日は満員御礼!感謝です!

■フィンランドの基本情報
■北欧デザインとフィンランドデザインの違い
■マリメッコの本社とフィンレイソン展を訪問
■照明デザインと暮らしを豊かに、穏やかに
■意識されるバイオフィリックデザインと和のデザインとの繋がり
こんなお話を、まるでフィンランドを旅するようにお話しさせていただきました。ツア

途中、フィンランドの湖の画像を見て、テキスタイルをデザインしてみましょう!というワークもしました。
みなさん発想豊かにデザインされていましたね!

参加者さまの声

“北欧のこと、フィンランドのこと、ほとんど知らなかったけど、ツアーのように巡ることで五感でフィンランドを感じられました”
(高山市在住の女性)

“エラマのイベントや飛騨の北欧イベントには必ず出るようにしています。家族には飛騨のイベントに出るときに、「フィンランドに行ってきます!」と言って出かけます(笑)ああ、今日も幸せなエラマじかんでした!”
(岐阜市在住の女性)

“感動しました!正直、北欧のこともデザインのこともよくわかりませんが、ゆみさんがおっしゃっていた「豊かな暮らし」「不便を楽しむ心」が北欧にあって、そして私自身がそういう暮らしをして楽しんでいることが感じられて、自分の今の生活に誇りを持つことができました。これから毎回通います!”
(高山市在住の女性)

嬉しい言葉をたくさんいただき、開催している私も「ああ、やってよかった」と、こちらが幸せになる時間を過ごしました。

参加者同士の対話が自然発生

デザインツアーが終わった後、一部の参加者の方々はお外でランチをされていました。

12月の飛騨はとても寒いですが、風はなく、この日は日差しもあったので、お昼になると外で過ごせる気持ちの良い天気。

この後この御三方は45分くらいずっとお話をされていました。後から聞くと、全員初対面だったんですが、この日のデザインツアーの話やフィンランドの話、エラマの話を通じて、ご自身の人生の話、教育や社会がこうなったらいいなぁという話、自分がこれからしたいことを共有し、共感し、共鳴した、幸せな時間だったそうです。

主催者が促さなくても、
ルールを作らなくても、
マッチングをさせなくても、

エラマを通じて自然につながっていく。
ゆるく、自由に、穏やかに。

芝生や木、太陽の力も合わさって、暖かい対話が生まれていました。

ああ、これがエラマプロジェクトが広めていきたい文化習慣なのだと、この時確信しました。

フィンランド式エラマ図書館。エラマおすすめの本に触れて、対話ができる場所

午後は、同じ会場でフィンランド式エラマ図書館をオープン。
エラマプロジェクトのおすすめの本(フィンランドやデザイン、北欧関連の書籍や自己探究や教育の本)を展示し、フィンランドの図書館のように、自然の景色を楽しみながら、飲食しながら、自分と、他人と、フィンランドと対話するイベント形式の図書館です。

北欧フェスでたまたまエラマ図書館に入った方、
家族に連れられて北欧フェスに来たけど、意外と自分の興味があるデザインやフィンランドの音楽について知ることができた方、
エラマ図書館に来たくてわざわざいらっしゃった方、

さまざまな目的の方々に訪れていただきました。

1時間以上長居される方もいらっしゃって、
「フィンランドってなんで世界幸福度1位なんですか?」
「フィンランドって遠いですよね?何時間くらいかかりますか?」
などなど、フィンランドや北欧に関する質問が嵐のようにやってきました(笑)

わたしは楽しく質問のお答えし、そこから対話に広がっていきました。

そう、フィンランドの図書館はまさに対話する場所。人と話をするということだけではなくて、読書や学びを通じて自分と対話する、本の内容と対話する、全ての意味が含まれます。

エラマ図書館も、一歩ずつそんな空間になりつつあります。

北欧フェスはそのほかにも出店やワークショップが盛りだくさん!

北欧フェスでは、エラマプロジェクトの催し物のほか、ショップ出店や北欧の工芸クラフトワークショップなどが開催されていました。

■フィンランドのサーミ族の工芸の木のカップ「ククサ」作りワークショップ
高山市在住のフィンランド木工留学経験のある家具職人さんが講師!
■真鍮ヒンメリワークショップ(フィンランドやエストニアの工芸品)
高山市在住のアーティストによるヒンメリワークショップ
■キャンドル制作ワークショップ
高山市在住のキャンドル作家さんによるワークショップ

そのほかいろんなクラフトワークショップがありました♪

郡上八幡の北欧雑貨のお店からはマリメッコなどの商品が並びました!

地元の雑貨屋さんも出店。かわいいアイテムがいっぱい!

クリスマスには欠かせないリースや植物!地産地消のこだわったフラワーがありました!

ウッドフォーラムの入り口には、北欧のクリスマスの雰囲気が漂うテーブルセッティング!入ってきた直後からワクワクが止まりません!

地元の珈琲屋さんも出店。エラマの参加者さんは、ここのコーヒーが美味しすぎて2杯目のおかわりをされてしました♪

洋服のフリーマーケットも!北欧やフィンランドでは古着やフリーマーケットが主流です。これも北欧の雰囲気が漂います。

北欧フェスは午前中から大盛況!いろんな人が北欧や地元のおしゃれで豊かなアイテムやワークショップ、図書に触れて総じて満足度が高かったようです。

当日は、フィンランドのテキスタイルブランド「Kaisa Turtilainen」の日本未発売のワンピースを着て登壇しました。(写真は、別日に撮影したものです)
テーマがフィンランドのデザインということもあって、まだ日本の人たちが触れていないテキスタイルブランドを披露。たくさんの人たちに「これはフィンランドのブランドですか?」「とても素敵でいいですね!」と声をかけていただけました。

北欧フェスならではの声がけですね。

北欧フェスは今後も定期的に開催を目指されるそうです。その際はエラマプロジェクトも全面に応援させていただきます。

自然豊かな飛騨高山の清見町で、北欧とのつながりを感じられる豊かな体験、ぜひ味わっていただきたいです!

■そのほか北欧フェスやウッドフォーラムについてはこちら
https://www.instagram.com/hidakiyomi/

フィンランドといえば、森や湖といった自然豊かな生活や、仕事中もコーヒーを飲む時間を確保するゆとりがある、そんなイメージがありますよね。
そもそも、フィンランドの人はみんな、ゆっくりとリラックスすることを意識して生活しているのでしょうか。

そんな問いをもっていた時に、フィンランドの湖水地方Saimaa(サイマー)在住でsaimaaLifeの設立者、Mari Pennanen(マリ ペンナネン)さんにオンラインインタビューをする機会をいただきました。
saimaaLifeは、360度VR(バーチャルリアリティー)の技術を使って、美しいフィンランド湖水地方の景色や、サイマーでの自然と密に結びついたMariさん自身の生活の様子を世界中の人々に届けています。
彼女は2人の子どもたちと一緒に自然に囲まれた生活を送りながら、”ナチュラル・ウェルビーイング(Natural Well-being)”を提唱しています。

自分自身の整え方、リラックスして過ごす時間がもたらすもの、そしてフィンランドと日本をつなぐ架け橋としての今後の展望など、ご本人の言葉でお届けします。

Mari Pennanen(マリ・ペンナネン) 
2児の母。2011年saimaaLifeを設立。 
観光業に従事した後、生まれ育った自然豊かなPunkaharyu(プンカハリュ)に戻り、現在もPuruves (プルヴェシ)湖のほとりの心地よい小屋で家族と共に過ごしている。
畜産農家の娘だったことから、幼いころから自然や農場から食物が食卓に並ぶまでの過程を見て育つ。それが人生のなかで最も美しく意味のあることだと感じており、子どもたちにも自然と人間とのつながりを尊重することを伝えている。
お気に入りのリラックス方法は薪割りとサウナに入ること。
Instagram

私がめざしているナチュラル・ウェルビーイングとは

現代に生きる私たちにとって、生活のスピードが早いということは良い面でもあり、また、そうでない面もあります。

スローライフもトレンドのようになり、その生活が良いとも言われていますが、それが目的となるのではなく、バランスを取ることが私は一番大事だと考えています。

自分にとって心地よいリズムを感じ、自身に問い、対話していくことが大切なのだと思います。

そんな私も、かつて観光業で働いていた頃はストレスの多い毎日に心身ともに疲れ果て、ボロボロになったことがあります。
特に、精神面がひどかった。
そのときに、働く母として、生活と仕事のバランスをとることをまず考えたのです。

いまでは「疲れ果てる」ということはもうありません。

自分を調整するとはどういうことなのか、生活の質を保つことがどれだけ大切であるかを理解し、自分の子どもたちにも日々伝えています。

私がめざしているナチュラル・ウェルビーイングとは、頭と体と心をそれぞれに合った方法で調整していくことです。

「自然の中」で調整することもそうですし、その人が無理なく「自然に」行えることも大切です。

自分でバランスが取れるよう、自然や森のリズムを活用して、頭と体と心を整えるのです。

saimaaLifeでは、私のストーリーと学術的なものを組み合わせてナチュラル・ウェルビーイングのプログラムを作成しています。

休息することも、働くことも、人生の中の“ひとかけら”

私も日本について学ぶようになり、フィンランドと日本がどこか似ていると感じる時があります。

例えば、日本では「仕事をしなければいけない」=「休んではいけない」という思考の癖が存在しているように感じています。それは、フィンランドにもよくみられたことで、10年前の私もそうでした。

しかし、いまの若い世代の人たちが働き出すようになってから、変わってきたように思います。

私たちは働くために生まれてきたのではないく、生きるために生まれてきた、ということに気づき始めました。
人生=仕事ではなくて、人生を構成する1要素として仕事があり、休息がある。
何もしなくてもいい、そういう時間があってもいいのです。

私はsaimaaLifeの主宰者であり、2人の子どもの母親でもあります。
新聞で読んだのですが、日本では「母親になる」ことに、まだまだ保守的であるように見受けられます。「働く」と「母親になる」が共存していない。
働きながら母親になるということが、日本はまだ難しい環境であると私も理解しました。

フィンランドでは政府の制度として、働くもよし、母親業に専念するもよし、個人と家族のライフスタイルに合わせたサポートシステムがあります。(※フィンランド大使館サイト
母親になることでキャリアチェンジをしなければならない、ということもありません。
最初は母親業に専念し、その後、仕事に戻るというのが最近のフィンランドでも一般的です。そして、母親になったからといって、キャリアをあきらめるということもありません。

日本とフィンランドはシステムに違いがあるのかもしれませんね。

感情を表現することを学校で学ぶフィンランド

ナチュラル・ウェルビーイングの状態でいるためには、自分の感情を表現することがとても重要な要素になってきます。

なぜなら、感情(Emotion)は、病気やさまざまな不調と関連しているからです。
先ほどの母親像の話もそうですが、本来の自分を押し殺して、自分の感情を自分の内側に溜めこむことは、さまざまな不調や問題を生み出してしまうのです。

フィンランドでは、私たちの世代(40代)以降から現在までは、子どもの頃から学校で感情を表現することを学んできました。教師には、各々の裁量で多様な手法を用いて、感情表現スキルを生徒たちに伝えることが認められています。(※編集部注)

すべての感情を表現するということは、子どもたちが健やかに成長していくために必要なことです。学校システムの中で、自分と他者のさまざまな感情に触れ、その感情を処理する方法を学んでいるのです。

私の例でいうと、以前の仕事で燃え尽き、心身ともに疲弊していましたが、いまでは完全に健康を取り戻しています。その理由の1つは、自分の感情を表現し、その感情を処理できたことです。
私の心の中にある羞恥心、哀れみ、怒りに気づき、それが鬱状態を引き起こしていたのだと気づくことができたのです。


(※編集部注)
ソーシャル感情スキルという分野で、フィンランドでは学校教育のなかに必須でとりいれられています。(参考論文:岩竹美加子著「フィンランドの教育、日本の教育」 P.18「自分への配慮、日常生活のスキル」)
日本でいわれている非認知能力は評価を伴うので、フィンランドでの感情スキルとは似て非なるものがある、とMariさんとの対話でも感じました。

「Just Be」

「ナチュラル・ウェルビーイングの到達地点はどこなのですか?」といった質問をいただくことがあります。

「ナチュラル・ウェルビーイングの状態に到達した」とあえて定義するとしたら、それは「Just Be」=ありのままの状態であることを自分で認識できたり、感じられたりするときだと思います。
とは言え、それはとても難しいことです。
自分自身を受け入れることができないという人もいるでしょう。

でも、自分を受け入れられないままだと大きな問題が生じます。だからこそ、学ぶのです。自分は大丈夫、と思えるように。

感情を表に出すということは、性別を問わず、人間のもつ本来の能力なのです。
だから、胸の中にしまったままにするのではなく、引き出していくことに集中し、取り組んでいきたいのです。

私は完璧を求めてなんていません。人は誰でもたくさんの間違いするし、完璧な人間なんでいないのです。
かくいう私も、時には、完璧にしようと一生懸命がんばってチャレンジして、疲れ果てることだってある。だけど、その後で、自分自身の心の声がいうのです。「今のわたしで充分だわ。わたしベストを尽くしたわ。」って。

そして、「Doing」に焦点をあてるのではなく、「Being」に切り替えて、バランスを意識しながら過ごすということも大切です。

人によって、自然の中での過ごし方も、時間を感じる速度も、ナチュラルであることそのものの捉え方も、感じ方がそれぞれ違います。
だからこそ、自分にとって、それにどんな意味があるのか、どんな価値があるのかを感じてください。

私のめざす道は、まだ旅の途中です。これからも自分自身の経験を通じて、このナチュラル・ウェルビーイングを伝え広めていきたいと思っています。
ひとりひとりの「Just Be」を ナチュラル・ウェルビーイングのひとつの到達地点として、人びとを助け、サポートをしていきたい。
そのために、私自身が今のナチュラル・ウェルビーイングな生活を維持していくことも大切な目標です。

そして、最後になりますが、今秋、日本でもワークショップができるようにエラマプロジェクトと準備を進めています。
日本のみなさんとお会いできる日を楽しみにしています。

(モノローグここまで)

インタビューを終えて

最初にMariさんにインタビューをするお話をいただいたとき、真っ先に私が質問してみたいと思った内容は、「フィンランド人は日本人に比べて休息をとることが上手なのかどうか」というものでした。

当日のインタビューでは、彼女が提唱するナチュラル・ウェルビーイングを軸に、フィンランドと日本の母親像、学校教育システムにまで、話が広がりました。そして、私の率直な疑問や質問にMariさんはひとつひとつ丁寧に、ゆっくり考えながら、誠実に答えてくれました。時間が経つのを忘れるくらい、私はどんどん彼女の話と彼女のマインドに惹かれていったのです。

フィンランド人だからとか日本人だからとかの前に、大事なのは自分はどうありたいのか、なのではないでしょうか。
人は一人では生きていけない。だからこそ、自然との調和、人のぬくもりや感情に触れることで、自分自身をありのまま、認めてあげよう。私はそんなメッセージを受け取りました。
とても聡明で、チャーミングで、まわりの人を温かくしてくれるMariさん、あなたとの出会いに感謝します。ありがとうございました。

イベントのご案内

フィンランド在住のMariさんとオンラインでお話ができるイベントを開催します!(ガイドと通訳がありますので言語の心配はありません)

【オンライン】フィンランド湖水地方の秋体験ツアー
〜フィンランドの森に豊かな暮らしはあるのか?〜
開催日時:2021年10月25日(月)20時30分~22時
以下のページからお申し込みください。
https://elama.be/workshop/finland-extour/

フィンランドの基礎知識を学び、湖水地方の自然を堪能した後で、Mariさんへの質問タイムもあります。自然の中での暮らし、都会から田舎に移住すること、子育てのこと、ストレスと向き合うこと等々、なんでもOKです。

みなさまのご参加をお待ちしています!

■note「よむエラマ」で本記事を見てみる