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Elämäプロジェクト

【よむエラマ】4年ぶりにフィンランドツアーを開催。「ちょうどいい」と「心地よい」の感覚を養う体験の作り方〜エラマプロジェクトの場合〜

こんにちは。エラマプロジェクト代表の石原侑美です。

「エラマプロジェクト」を知ってくださっている方の中で、過去にフィンランドツアーを開催していたのをご存知の方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。

エラマプロジェクトでは、わたしの豊かな生き方とは?に向き合う試みのひとつとして実際にフィンランドを訪れるプログラムを2019年に実施していました。

このツアーでは個人旅行や通常の団体ツアーでは体験できない内容を盛り込んでいます。

アアルト大学を訪問したときの様子

アアルト大学の図書館にておもいおもいの時間を過ごしました

こちらも普通のツアーではなかなか訪れることができない個人のお宅にお邪魔しました

ここではフィンランドの国民食とも言えるサーモンスープまでごちそうに!

もちろん翌年も計画し、募集まで済んでいたのですが、ツアーを決行することはできませんでした。

みなさんご存知のとおり、新型コロナウイルス感染拡大の影響を避けることはできなかったのです。

個人レベルでもいろいろなものをあきらめざるをえなかった3年間でしたよね。

しかし今年、やっとフィンランド訪問企画を再開できることになりました!

今回は2023年夏に開催するフィンランドツアーに関するお話をお届けします。

「フィンランドで自分の人生を見つめる文化・習慣を体験する」

さて、今年のフィンランドツアーは前回と何が違うのでしょう。

訪れる地域が一部異なるのですが、それだけではありません。

まずわたし自身の状況に変化があったことがツアーの企画にも良い効果をもたらしました。

以前はフィンランドでの人脈がまだまだ少なく関係性もそこまで深いとは言えなかったので、ツアーを企画したあとはコーディネーターさんを介して手配をおこなっていました。

しかし、この3年でフィンランド内でのつながりが増え、表面的な関係性ではなく濃い結びつきができ、現地の友人たちにお願いできることもたくさんありました。

また、フィンランドでどこの施設に行けば希望の体験ができるのかを探すためのボキャブラリーが自分の中に増えていて、直接アプローチできたのも大きかったです。

ツアーテーマは「フィンランドで自分の人生を見つめる文化・習慣を体験する」です。

今年はタンペレとプンカハリュを訪れます。

タンペレはフィンランド第二の都市で、「世界サウナ首都」とも呼ばれています。

前回のプログラムと大きく異なるもののひとつとして、タンペレにある「ムーミン美術館」を訪問し、ムーミンの世界観に浸りながらおこなうマインドフルネスワークショップを予定しています。

プンカハリュはフィンランド最大の湖水地方である「サイマー湖水地方」に位置する小さな地方都市で、氷河期そのままの姿で残る手つかずの緑深い森と湖に囲まれた場所です。2017年にCNNの「死ぬ前に一度は訪れたい、自然の神秘がみられる場所50選」に唯一フィンランドから選出されています。

サイマー湖水地方のプログラムでは、フィンランドのライフスタイルメディア「saimaaLife」代表で、メンタルヘルス専門家でもあるMari Pennanen(マリ・ペンナネン)がガイドとワークショップ講師を務めます。

マリとわたし

そのほかにもたくさんフィンランドの人たちと話す機会が作れそうですので、ぜひ現地の方と実際に話ができる時間も楽しんでいただきたいです。

フィンランドの教育について関心がある方も、小学校見学の予定が2つあります。

観光旅行では個人で気軽に学校見学はできないため、このツアーで教育現場に触れることができます。

人生観が変わるタイミングとは

ツアー中は、わたしが通訳、文化解説、滞在サポート、一部ガイドを担当します。

前回のツアーでも、何から何まで添乗員が付きっきりというよりも、自由に行動できる時間があるほうが良いという考えではあったのですが、コーディネーターさんがいたのでスケジュールがかなり詰まっていました。

それもせっかくフィンランドに行くんだからあれもこれも体験してもらいたいという気持ちの表れ。ありがたいことではありました。

ただ、スケジュールに余裕がないと体力的にも精神的にも(受動の連続という意味で)厳しい面があったのも事実です。

今回はわたしが直接コーディネートできたものが多かったので、スケジュールのゆとりにはこだわりました。

ツアーでは精神的にいろんな刺激を受けるんです。だからしんどくなったらホテルの部屋で休んでていいですよとか、グループ行動がつらいなと感じたらご自分のペースで大丈夫ですよといった声かけは、2019年のツアーでも意識していました。それは今回も同じです。

そもそも「自分を大切にする」というのがエラマの大きなテーマなので、そういった声かけは積極的にしていきたいと考えています。

前回のツアーのとき、添乗員という立場でもあったわたしは、話したいことや解説したいことはありつつも「エラマのツアー・体験」なので、あまり話しすぎないようにしていました。また、過剰に干渉するような声かけは控えたりしていました。

そのつかず離れずの形がすごく心地よかったですという声をアンケートでくださった参加者さんがいました。印象に残っている言葉です。

寄り添ってほしいときにはすっと寄り添ってくれ、一人になりたいと思うときはそっとしてくれたのが心地よかったと。

見学をたくさんおこなっていると、自分の生き方を見つめる場面がとても多くなります。

エンターテインメント的な刺激とは違う、教育分野だったり一般家庭訪問だったりフィンランドの人と話をしたりを通じて、人生観みたいなものが変わっていく感覚になると、みんな言葉がだんだん出てこなくなります。

4日目、5日目になると言葉を話すことや考えることをやめて、感じるだけに転じるんです。

すごいものを見て人生観が変わるのでなくて、何でもないように思える瞬間、例えばスープを飲んでいるときとか火を見ているときとか森の中を歩いているときとか、そういう場面で人生観が変わるみたいです。

今回もそういう瞬間がたくさんあるのではと思っています。

サイマー湖水地方の美しい森の小道

白樺の木も美しい

サイマー湖水地方では植林体験も!いまごろこの木たちはどうなっているんだろう…

同じくサイマー湖水地方の個人のお宅にお邪魔しました

フィンランド名物の「マッカラ」というソーセージバーベキュー!もちろん外で食べる味は格別

フィンランドは本当に森と湖が美しいです

前回のエラマツアーでは、参加者の振り返りを聞くと「現実に戻るのが嫌だ」というような話は一切なく、「わたしは日本に帰ったらこういうことがしたい」「奥さんと一緒にまた来たい」など未来に向けての言葉がたくさん聞かれました。

今回はただ「フィンランドがいい」という感想にとどまらせたくないという気持ちがより大きくなっています。

フィンランドで体験したものをベースにして「自分は日本に帰ってからこういうことがしたい」と明確に見える、言える状態を提供したいと思っているのです。

それはツアーだけでなくエラマプロジェクトのコンセプトでもあります。

コロナ禍により、日本でも「自分の生き方を自分で考えていかなければならない」という危機感が芽生えたのでしょうか、自分のことを立ち止まって見つめる習慣が少しずつ根付いてきたかなと感じています。

変化は確実に起きていて、それを経ての今回のツアーです。「やっぱり休みが必要だよね」くらいの気付きではなく、もう少し踏み込んで「自分にとっての休み方とはなんだろう」というような見方をする方の参加が多くなるのではと思っています。

2019年のときとはまた違った気づきを得られるはずです。

コンヴィヴィアルな場をフィンランドで体感する

自分を見つめる、自分の豊かな生き方を描くという感覚は、日本だけで過ごしている場合とフィンランドに行ったときではやはり違うと感じます。この違いを体感することはとても大事だと思うのです。

だからこそエラマプロジェクトにおいてフィンランドツアーの開催は重要な意味があります。

「みんなで何かをすること」が目的ではありません。それこそ「自立共生」=「コンヴィヴィアル」がテーマだと思っています。今回のツアーには必ず全員が参加しなければいけないプログラムはありません。自分の心地いいタイミングで心地いいことをツアーでもする、けれどそばにはみんなが存在するんです。

湖のそばで寝転ぶマイタイム

サイマーを去る直前。誰からともなく芝生に大の字!気持ちよかった!

日本での「コミュニティ」のイメージは「一致団結」な感じかもしれませんが、そうではなくて、自分一人のスペースは確保されているけど、孤独感を感じない程度に人がいる、もっとシンプル言うと、「ちょうどいい」「心地よい」」を体感していただきたいです。この点もツアーはもちろん、エラマプロジェクトに関するものに通じることです。

団体行動はするけれども自分の心地いいことをちゃんと選べる自由さが、エラマのツアーで大事にしているポイントです。

あとは人に会うということ。旅で一番印象に残るのが人との会話なんですよね。何を見たかというより誰と行って何を話したかのほうが記憶に残ると思っています。

<「わたし」の豊かなエラマ(人生、生き方)を描くフィンランドツアー 2023 夏>

は、2023年8月21日(月)〜8月27日(日)

[日本出国:8月20日(日)、日本帰国:8月28日(月)]、ヘルシンキ中央駅集合・解散という日程で開催します。

ツアー概要はこちらからご覧いただけます(定員に達したため、募集は終了しました)。

ツアーに参加するとなると、これが見たいあれが見たいなど目的はあると思います。しかしあえてこのツアーではそういうものも手放して、五感を使い楽しむ、おもいっきり自分のbeingを感じ取る。そして、これまでとは違った自分に出会えるツアーになるといいなと思います。

By 石原侑美(エラマプロジェクト代表)Interview & Text by nakagawa momo(フリーライター)

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