こんにちは!エラマライターのひらみんです。
「自分らしく、心地よく生きたい」。そう願って、心穏やかに過ごしているはずなのに、ふとした瞬間に、自分でも驚くような「激しい怒り」に飲み込まれてしまうことはありませんか?
今回は、松本美登里さんの著書「『他者』とは?: 対立を超越して思い通りに生きる」が紹介する視点を通して、私たちの日常に潜む「対立の構造」について、少し立ち止まって考えてみたいと思います。
私にとっては、これまでの価値観がひっくり返るような、目からうろこの考え方でした。
世界は「表裏一体」のペアでできている
心地よく、自分らしく生きたい。そう願う私たちが最初に向き合うのは、皮肉にも「思い通りにならない他者や状況」ではないでしょうか。
本書の著者である松本美登里さんは、私たちが直面する人間関係や環境のトラブルを、相手の性格や自分の努力不足のせいにはしません。本書のベースにあるのは
①目の前の現実はすべて「自分の内面が反転して映し出された鏡」である
②この世界は、相反するプラスとマイナスのペア(二元性)で完璧にバランスが取れている
という2点です。
例えば、自分を認めてくれない上司がいるとします。
もし自分の中に無意識に「自分はダメな人間だ(マイナス)」という強い思い込みがあれば、それを埋めるために「評価されたい(プラス)」という願いも同時に生まれます。
すると、自分でも気づかない「自分はダメ」という自己否定が反転して、現実世界に「評価してくれない上司」を登場させます。つまり、目の前で自分をイライラさせる他者や環境は、自分の内面にある「執着」や「思い込み」を教えてくれる鏡なのだと説明されています。
「私は間違ってない」と叫びたくなるとき
私が人生で一番怒りを感じるのは、職場のコピー機の前です。
自分はいつも通りに正しく操作している。コピー機なんてそんなに難しい作業じゃないはずです。それなのに、なぜか印刷されない。紙詰まりを除去しても、まだエラーが消えない……。
「機械が正常に動かない」という状況に陥ったとき、自分でも驚くほどに、機械を壊したくなるような怒りのエネルギーが湧く時があります。無機質な機械から尊厳を傷つけられているような感覚にまで陥ってしまいます。
コピー機の話をこの本のシステムで考えると、私の「正しく処理している」という意識から反転した「正しく動かないコピー機」という事象が生まれています。私が「自分の正しさ」にしがみつくほど、思い通りにならない状況が、自分を否定する「敵」へと変貌します。
さらに、コピー機が動き出した時も、私は、「対処したのだから当然でしょ」「時間を取られた」と被害者意識を持ってしまっているんです。そこには「効率的に動けている自分が正しい」という強い執着が隠れています。それが拒絶されたと感じるからこそ、人格を否定されたような強烈な怒りが湧いてくるのです。
だから、不快なことが起きたら、一度立ち止まって考えてみたいんです。
このイライラを通して、私はなにを守ろうとしているんだろう?
不愉快な出来事は、自分を縛っている思考の癖を教えてくれます。「相手が悪い」で終わらせず、その裏にある自分の内面を読み解くことができたとき、その出来事はあなたを成長させる最高のメリットへと反転します。対処するべきなのは外側の世界ではなく、自分の内側にある考え方なんです。
良いことの裏側にある「バランス」の捉え方

もしかしたら、ここで疑問が湧くかもしれません。
「プラスとマイナスの二元性が完璧なバランスなら、良いことが起きている時も、裏側にマイナスが潜んでいるの?」と。
この「二元性」の論理から言えば、ポジティブなことが起きた時にも、プラスとマイナスがあります。自分の中に無意識に同じ要素と、反対の要素の両方があります。でも、それを「いつか悪いことが起きる」と怖がる必要はありません。
例えば、素敵な誰かに出会った時、自分の中にもその人と同じように素敵な魅力があるからこの出会いが成立しています。ただ、残念ながら同時に、反対の短所もあります。こういう時、私たちは自分の短所に必要以上に注目して、「私はこの人にふさわしくない」と感じたりすることはないでしょうか。そうやって自分の短所を思い詰めて強化してしまうことで、逆に相手がこちらのことをふさわしくないと感じて去ってしまいます。
そうではなくて、自分の魅力も短所も「これも自分の一部なんだな」と認めて受け入れたとき、不思議と対立が消えて、自分の魅力が残るのだそうです。
トラブルは敵だけど、敵じゃないよ

私の中に「こうあるべき」という強い執着がなければ、思い通りに行かない状況は、ただの「事象」として静かに通り過ぎていたはずです。
自分の「思考の癖」を客観的に見ることができたとき、私たちは「怒りそのもの」から一歩離れることができます。二元性と対立構造の仕組みを理解することで、不毛な対立を終わらせて、幸せな人生を選ぶことができます。
トラブルや思い通りに行かない状況を、排除すべき敵ではなく、自分の内面を見つめるためのサインとして大切に受け取りたいと思いました。自分の思考の癖を知って、心地よい生き方を目指したいと思います。
すごく難しい本だったのですが、今までと全く違う考え方を教えてもらえたと思います。
みなさんも、小さな自分との対話から、新しい生き方を始めてみませんか。
Text by ひらみん(ふつうの会社員)


