こんにちは。majakka(マヤッカ:灯台)です。今日は、フィンランドで大切にされている「SISU」の精神についてのお話です。がんばっているのに、なぜか苦しい。そんな日はありませんか?そんな方々へ「毎日を前向きに、豊かに過ごしていける方法」について、わたしが自分の経験を通して感じたことをお伝えしたいと思います。
SISUの再定義「Gentle Power SISU」とは

SISUとは、これまでのよむエラマの記事にも時々登場します。その意味は「フィンランド人が育んできた心の強さ」、「困難な状況を冷静に分析し、長期的な視点で粘り強く行動する力」、「目標達成に向けて合理的に判断する力」、そして「自分を信じる力」です。
太陽の光を浴びられない時間が長く続くフィンランドの冬を粘り強く生きていくためには、SISUの精神がとても大切です。
一方わたしたち日本人も忍耐強く、勤勉であると言われています。
地域によってはフィンランドと同じく厳しい自然の中で暮らしている方たちもいますね。
わたしが「SISU」という言葉を知ったのは3年前です。
このメディアの運営母体であるエラマプロジェクト主宰のフィンランドツアーに参加したときでした。
当時は、簡単に言うと日本でいう「根性論」に近いのかなという程度の理解でした。
みんなで森へ行き、湖が見える少し小高い丘でベリー摘みをしながら、フィンランド語で「Minä olen sisukas nainen!(ミナ・オレン・シスカス・ナイネン)」とみんなで叫んだことを思い出しました。
「わたしはシスを持っている女性です!」という意味です。
また、コテージを管理している方に早速覚えた「SISU」という言葉を伝えると笑顔で「SISU SISU!」と返してくれたこともありました。
日本人同士でも「やるぞ!」「一緒に乗り越えようね!」と励まし合うときの表情や雰囲気に似ていて、なんだか短い単語でも通じ合えた!と感じ、とても嬉しかったです。
あぁ、やっぱり日本でいう「根性」だったり「がんばるぞ」といった意味合いなんだろうなぁ、と理解したのでした。
しかし最近、この「SISU」の意味が再定義されていることを知りました。
それは「Gentle Power SISU」。
フィンランドの精神「SISU=困難に立ち向かう不屈の精神」を、燃え尽きることなく、優しさと誠実さを持って発揮する「しなやかな強さ」と定義しているのです。
フィンランド出身の応用心理学研究者エミリア・エリサベット・ラハティ博士が提唱し、エミリア博士は「破壊的な強さ(根性論で自分を痛めつける)」のではなく、「建設的で高潔な強さ(自分を大切にしつつ困難を乗り越える)」と再定義しました。
これは、今わたしが直面し、自分なりに戦っていることと重なり合いました。
わたしの葛藤を救ってくれた「Gentle Power SISU」
少しわたしの話をさせてください。
今、わたしは慢性的な不調で休職しています。休んでいる中で、自分のことを考えることがありました。
エラマプロジェクトでは「ウェルビーイング探求人」として執筆しています。
数年前から「ウェルビーイング」という言葉を知り、自分や家族、周りの人達が「心身ともに健康な状態」でいられるためにできることを考え、行動しています。
そんな自分に身体の不調があり、大切に考えてきたウェルビーイングを体現できていないのではと不安になることがありました。
そんなとき、通院している大学病院で、痛みがあっても前向きに自分のしたいことにチャレンジできるプログラムに参加しました。
このプログラムを通して、あらためて自分の状態を理解することの大切さを知りました。そして、わたしがこれからもウェルビーイングを大切に行動していくために心しておきたいことは、「Gentle power SISU」だと実感したのです。
あなたにも毎日過ごすなかで、不安や悩みが訪れるかもしれません。もちろん嬉しいことも!
日々様々な出来事があるなかでも、「Gentle Power SISU」は、きっと、今までよりちょっと「幸せ」に過ごしていくお守りになってくれます。
SISUの精神から、自分らしさに気づいたこと

プログラムでは、学んだことから目標設定をして1週間後に共有をし、また次に進んでいきます。
わたしは、自分で決めた目標に対してやってみたけれど、すぐに不調が出てしまって目標を達成できなかったことを共有しました。
先生は、「自分の限界を超えてがんばってしまっているかもしれませんね」と言ってくれました。
「でも、トライ&エラーを繰り返すことでいつかトライ&サクセスにつながっていく。そして自分の状態がわかるようになると、目標に向かう時間や努力の仕方を自分に合った方法で進めることができます」と教えてくれました。
この言葉を聴いた瞬間、まさに「Gentle Power SISUだ!」と自分の心に光が差した気がしました。
「SISU」はとても有益なものなのですが、限界を超えてがんばってしまうことは少し「SISU」の精神性とは異なることに気づきました。
がんばることは良いことですが、もっと自分を理解して、「SISU」をうまく使っていきたいと感じました。
では、どうやって「SISU」を体現していけばいいのでしょうか。
「Gentle Power SISU」とは「建設的で高潔な強さ(自分を大切にしつつ困難を乗り越える)」のことです。
建設的で高潔な強さとは、自分の状態に気づき、ペースメーカーになってあげること。
やみくもにがんばれることも素晴らしいことです。しかし、長い人生、無理なく続けられることを見つけることが、毎日を豊かに幸せに過ごすコツなのではないかと思います。
プログラムも修了し、今は学んできた筋トレやウォーキングに励む毎日です。まだできるかも?くらいのペースで取り組むことを意識しています!
眠る前に、継続できている自分を褒めてあげることをルーティンにしています。
また、学びのなかでは自分が大切にしている価値観について振り返る時間もありました。
考える価値観のカテゴリーは5つあって、人間関係、教育キャリア、趣味、心身の健康、日常のこと。
それぞれの価値観で大切にしたいことを考え、5つの項目の中で優先順位付けをしました。
こういった価値観については何度か考えていたのでスムーズに思い描けると思ったのですが、意外と時間がかかりました。
また、時と共に大切にしている想いも変化します。
少し前に考えていた価値観に対する優先順位も少し変化がありました。
休職前は、これからのキャリアについて考えることが多かったのですが、今は趣味を楽しめるようになりたいという想いが強くなっています。
自分を大切にするためにできることは、自分のことを理解してあげて、できるだけときめいたり、ワクワクすることで毎日を満たしてあげること。
「自分にも優しく、困難に立ち向かえるように行動する」という「SISU」の精神性から気づきました。
先生に、今ぱっと思い浮かぶときめいた出来事を質問されたときに、真っ先にフィンランドを思い浮かべました。
フィンランドの森に寝そべって、香り、草や土の感覚、広がる木々と間から見える空の色。日本にもフィンランドのように自然がたくさんあるので、もう少し元気になったら森林公園など散策に出かけたいです!
このように、自分の価値観をもとに、わくわくできることを考えているだけでも前向きになれるし、とても心地よい気分になりますよね。
どうやって実現しようか、そのために今日はどんなことをがんばろうかと一歩一歩進んでいくことも「SISU」の精神性とつながります。
これまで自分の価値観や大切にしていることについて考えることがあった人もなかった人も、今一度それらについて考えてみてください。何かしら「Gentle Power SISU」の精神性に通じることが見つかると思います。
なりたい自分になっていくために

もう一つ、「自分に優しく」するための秘訣。
ちょっとしたご褒美をあげること。
自分のペースを守ってがんばれたな!
トレーニングをサボらずできた!
いつもより少し勇気をだしてチャレンジした!
がんばれた自分に、心がときめくご褒美をあげると、心は満たされ、脳はがんばれたことを良いこととして上書きしてくれます。またやっていこう!となっていきます。
ご褒美をあげる期間は自分の心と相談します。
わたしは、一週間がんばったご褒美に大好きなスイーツを食べることや、お花を買うことに決めました。
あなたにとってのちょっとしたご褒美はなんでしょうか?
考える時間もワクワクしませんか?
「自分に優しく」してあげることで、自分の目標へ向けて継続でき、気がついたら「困難に立ち向かうしなやかな強さ」が身についていけたらいいですね。
人によって歩み方は違います。
わたしは3歩進んでも4歩下がってしまったと感じて焦ったり、誰かと比べてしまって、自分の歩みにもどかしさを感じることもあります。
そんなとき「Gentle Power SISU」は、わたしを優しく認めてくれ、時には勇気をくれます。
あなたにとって「Gentle Power SISU」が、嬉しいとき、元気を出したいときの温かい道しるべになっていってくれますように。
Text by majakka(マヤッカ:灯台)(ウェルビーイング探求人)



