「SISU(シス)」という言葉をご存知でしょうか?
フィンランド語で「勇気」「忍耐力」「粘り強さ」「不屈の精神」といった意味を持つこの言葉は、フィンランド人が厳しい自然環境や歴史の中で培ってきた、心の奥底にある強さを表しています。
世界幸福度ランキングで常に上位にランクインするフィンランド。その幸福の源泉の一つとして、このSISUの精神が注目されています。

なぜ今、レジリエンスが必要なのか
現代社会は、VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)の時代と言われています。
予測不可能な出来事が次々と起こり、変化のスピードは増すばかり。
このような時代を生き抜くためには、困難や逆境を乗り越え、しなやかに回復する力、つまり「レジリエンス」が不可欠です。
まるで今の時代を予見していたかのように、フィンランドの人々はSISUの精神を日々の生活に取り入れ、困難に立ち向かい、幸福な人生を築いています。
SISU:フィンランド人が育んできた心の強さ
「よむエラマ」の記事でも紹介されているように、SISUは単なる根性論ではありません。
困難な状況を冷静に分析し、長期的な視点で粘り強く行動する力。
目標達成のために合理的な判断を下す力。
そして何よりも、自分自身を信じる力です。
フィンランドの長い冬は、人々に内なる強さを育む機会を与えてきました。
太陽がほとんど昇らない日々、厳しい寒さ。
そんな環境の中で、フィンランドの人々は家の中で創造的な活動をしたり、家族や仲間との絆を深めたりしながら、心のバランスを保ってきたのです。
エラマプロジェクト代表の石原侑美は、フィンランドの冬至の頃のイバロという街を訪れた際、お昼の12時から夕暮れのような暗さに、心身ともに大きな影響を受けました。
そんな時、フィンランドの人々はサウナに入ったり、自然の中で過ごしたり、自分なりの方法で困難を乗り越えています。
SISUを育むヒント
SISUの精神は、私たち日本人にとっても決して遠いものではありません。
古くから自然と共に生きてきた私たちは、忍耐や努力を重んじる文化を持っています。
しかし、ともすれば自己犠牲に陥りがちな日本の文化において、SISUは「自分のために」困難を乗り越えるという視点を教えてくれます。
・目標を明確にする: 何のために頑張るのかを明確にすることで、困難に立ち向かうモチベーションを維持できます。
・小さな成功体験を積み重ねる: 達成可能な目標を設定し、それをクリアしていくことで、自信を高めることができます。
・休息を大切にする: 無理は禁物。心身を休ませる時間を持つことで、SISUを持続させることができます。
・自然に触れる: 自然の中で過ごすことは、心身のリフレッシュになり、新たな活力を与えてくれます。
・困難な状況を受け入れる:つらいことや苦しいことがあっても、一旦受け止める。
エラマの学校でSISUを学ぶ
エラマプロジェクトでは、フィンランドの文化や暮らしを通して、自分らしい生き方を探求する様々な講座やイベントを開催しています。
【オンライン】北欧フィンランドのレジリエンス講座〜冬の暮らし、SISU。2025年最新視察報告〜
この講座では、2025年のフィンランド最新視察報告を交えながら、SISUの精神を深掘りしていきます。
フィンランドの冬の暮らしから、逆境を乗り越え、レジリエンスを高めるヒントを学びませんか?
開催概要
日時:2025年3月13日(木)20:00〜21:30
場所:オンライン(zoom)
料金:一般 1,500円(税込)
詳細・お申込み:https://elama.be/workshop-event/resilience-finland202503/
その他にも、
3月15日(土): 北欧エラマカフェ@エラマ図書館(岐阜県高山市)
https://elama.be/workshop-event/nordiccafe202503/
3月22日(土):【富山・南砺開催】北欧ウェルビーイング紀行 in 富山・南砺
https://elama.be/workshop-event/toyamawellbeing202503/
3月29日(土):【兵庫・丹波】北欧・バルト三国入門講座(兵庫・たんば黎明館)
https://elama.be/workshop-event/tamba20250329/
など、各地でイベントを開催予定です。
この機会にぜひ、エラマの学校でSISUの精神を学び、変化の時代を自分らしく生き抜く力を身につけてみませんか?

みなさん、こんにちは。エラマプロジェクトです。
今日はフィンランドの文化に息づく「根性で困難を乗り越える」精神についてお話しします。フィンランドの根性論「SISU(シス)」という精神と、私たち日本人に馴染み深い「根性」という言葉について比較していきます。
一見、どちらも「困難に立ち向かう強い精神力」を表しているように見えますが、その本質や捉え方には、興味深い違いがあるんです。今日は、この二つを比較しながら、それぞれの特徴と、現代社会における意義について、一緒に考えていきましょう。
SISUって、どんな精神?
まず、「SISU」とは、フィンランド人の心の奥底に根付いている、とても大切な精神を表す言葉です。
「勇気」「忍耐力」「粘り強さ」「不屈の精神」など、いろんな意味を含んでいて、500年以上も前からフィンランド人のアイデンティティの核として受け継がれてきました。
SISUの特徴は、
・長期的な視点で、コツコツと粘り強く取り組む
・どんな状況でも冷静に分析し、合理的な判断をする
・自分自身の幸せのために、精神力を発揮する
・日常生活や教育を通じて、自然と身につけていくもの
なんだか、すごく穏やかで、芯の強さを感じる言葉ですよね。

日本の「根性」はどうだろう?
一方、日本の「根性」という言葉は、戦後の高度経済成長期に広まった、どちらかというと、熱血的なイメージが強いかもしれません。
「強い精神力があれば、どんな困難も乗り越えられる!」という、ちょっと精神論的な考え方を指します。
根性の特徴は、
・短期的な忍耐や努力を重視する
・感情的に困難に立ち向かうことが多い
・他者や組織のために、力を発揮することが多い
・精神論として語られることが多い
なんだか、ちょっと暑苦しい感じがしますね。笑
SISUと根性、どこがどう違うの?
この二つを比較してみると、いくつか面白い違いが見えてきます。
・目的の違い
SISU:個人の豊かさや幸せのために発揮する
根性:組織や他者のために尽くすことが多い
・アプローチの違い
SISU:冷静に状況を分析し、長期的な視点で行動する
根性:感情的に困難に立ち向かい、短期的な成果を求めがち
・社会での位置づけ
SISU:日常生活や教育を通じて自然に身につく
根性:精神論として強調されることが多い
このように見てみると、同じように見える「精神力」でも、その質や使い方が、大きく異なることが分かります。
現代社会で求められるのは?
現代社会では、個人の幸福や豊かさを追求する人が増えていることもあり、SISUの考え方に注目が集まっています。
フィンランドでは、教育や生活習慣を通して、自然とSISUが身につくように工夫されているそうです。
SISUは、単なる精神論ではなく、具体的な行動指針として、私たちの生活に役立つヒントを与えてくれます。
一方、日本の根性論は、時に過度なプレッシャーやストレスの原因になることも指摘されています。
ですが、その根底にある「困難に立ち向かう勇気」は、私たちにとって大切な要素の一つ。
この「根性」を、現代社会に合わせて、適切に解釈し直すことが、私たちにとって必要なことなのかもしれません。
エラマプロジェクトの挑戦
エラマプロジェクトでは、フィンランドのSISUと日本の文化を融合させた「和フィン折衷」という概念を提唱しています。
この取り組みを通して、SISUの精神を日本の文脈に適用し、より豊かで幸せな生き方を探求しています。
SISUと根性、それぞれの良い面を取り入れながら、現代社会に適した新しい精神性を見出していくことが、これからの私たちの課題なのかもしれません。
そして、それはきっと、私たち一人ひとりの人生を豊かにしてくれるはずです。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
みなさんは、どう思われましたか?ぜひ、感想を聞かせてくださいね。
そして、もし「SISU」について、もっと深く学びたいと思われたら、ぜひこちらのオンライン講座にご参加ください!

【オンライン】北欧フィンランドのレジリエンス講座
〜冬の暮らし、SISU。2025年最新視察報告〜
日時: 3月13日(木) 20:00〜21:30
場所: オンライン(Zoom)
内容:
・世界幸福度ランキング上位のフィンランドに学ぶ、「SISU」の精神を深掘り。
・2025年最新視察報告を交えながら、冬の暮らしからレジリエンスを高めるヒントを探ります。
・講師は、フィンランド生涯教育研究家の石原侑美。
質疑応答や参加者同士の対話を通じて、SISUを自分ごととして捉え、日々の生活や仕事に取り入れるためのヒントを深め合います。
詳細はこちら: https://elama.be/workshop-event/resilience-finland202503/
共に、あなたの内なる強さ「SISU」を見つけ、より豊かな人生を歩んでいきましょう!